Xが日本向け投稿の自主削除方法を初開示
短文投稿サービスX(旧ツイッター)は、悪質な投稿への対応を記載した2025年度報告書を改訂し、日本の利用者による投稿を自主的に削除する際の判断方法を明らかにした。改訂版によると、自主削除では人手を介さず、すべて機械的な判断を用いている。一方で利用者から通報された投稿については、別の対応体制が設けられていることも今回の開示で具体化した。
利用者からの通報判断には29人が対応
Xは利用者から通報を受けた場合、対象投稿を削除するかどうかの判断に携わる担当者が29人であることを初めて記載した。自主的に検出して削除する場合については機械判断のみとし、利用者から情報が寄せられた場合には担当者による判断体制を置いていることが報告書から示された。これらは5月末に公表された当初の報告では十分に説明されていなかった情報だ。
開示内容の不足を受け総務省が7月に勧告
今回の修正は、総務省が7月に出した勧告を受けたものだ。SNS事業者などを規制対象とする情報流通プラットフォーム対処法では、省令によって42項目の情報開示が定められている。ところが総務省の確認では、Xと米グーグルが5月末に公表した2025年度報告書について、それぞれ約半数の項目で記載が欠けているか、説明が不足していた。このため同省は、内容を修正した上で改めて公表するよう求めていた。
グーグルは権利侵害など理由別の実績提示
ユーチューブを運営するグーグルもXと同様に報告書を見直し、8月31日までに改訂版を公表した。新たな報告では、名誉毀損や商標権侵害など、対応を行った理由ごとに状況を詳しく示している。総務省から指摘された開示項目の不足を補う形で、それぞれの理由に応じた対応内容をより明確にした。Xとは異なる形で、サービス上の問題投稿への対処状況を具体化したことになる。
SNS各社が修正版公表し運用情報を追加
総務省の勧告対象となっていた米メタなど3社についても、8月31日までに報告内容の修正が行われた。Xとグーグルを含む各社が不足していた情報を追加したことで、悪質な投稿への対処方法や運用体制に関する情報が当初より詳しく示された。中でもXでは、機械による自主削除と29人による通報対応という具体的な運用情報が新たに明らかになり、グーグルでは対応理由ごとの説明が拡充された。