中国新車市場で前年割れ続き国内需要の弱さが一段と鮮明
中国の自動車市場で国内販売の低迷が続いている。中国自動車工業協会が10日に発表した8月の新車販売台数は、輸出を含め271万2000台となり、前年同月比5.1%減少した。前年を下回るのは9か月連続となった。
輸出が大きく伸びたにもかかわらず販売全体が前年割れとなったことで、国内市場の落ち込みが改めて浮き彫りとなった。消費の低迷やメーカー間の価格競争が続く中、中国国内での販売環境は厳しさを増している。
国内販売24.2%減で税制優遇縮小などが市場を圧迫
8月の中国国内の新車販売は170万1000台で、前年同月から24.2%減少した。20%を超える減少率は5か月連続となり、国内市場の停滞が長期化している。
一方、前月と比べると10.4%増加した。新学期前の買い替え需要などが販売を一定程度押し上げたものの、前年同月の水準には及ばなかった。EVなどの購入を対象としてきた税制面の優遇措置が縮小されたことも販売に影響している。
日産とホンダは約半減し日系メーカーのシェア低下続く
国内市場で特に厳しい状況に置かれているのが日系自動車メーカーだ。各社の発表によると、8月の中国での販売は日産自動車が前年同月比51.9%減、ホンダが49.9%減となった。
トヨタ自動車も22.8%減少しており、主要3社がそろって前年実績を下回った。中国市場では日系メーカーのシェア低下が続いており、国内市場全体の低迷に加えて販売競争の厳しさが数字に表れている。
EVなど新エネルギー車は拡大し販売比率が60%を突破
新車市場全体が低迷する一方、EVを含む新エネルギー車の販売は拡大した。8月の販売台数は164万3000台で、前年同月比17.8%増となった。
新車販売に占める割合は60.6%に達し、過去最高を更新した。中国市場では販売台数全体が減少する中でも、ガソリン車から電動車への移行が進んでいることが示された。
国内不振と海外急伸が並存する中国自動車産業の現状浮き彫り
国内販売が低迷する一方、中国メーカーは海外市場で販売を急速に伸ばしている。8月の輸出台数は101万台で前年同月比65.3%増となり、3か月連続で100万台を突破した。
1〜8月の累計輸出台数も715万台余りとなり、前年1年間の実績を超えた。中東情勢を背景とするガソリン価格上昇もEV需要を押し上げており、中国自動車市場では国内需要の縮小、電動化の進展、輸出の急増という複数の動きが同時に進行している。