主要都市の総合順位で上位勢固まる
森記念財団都市戦略研究所が7月29日に発表した「日本の都市特性評価2026」で、大阪市、名古屋市、福岡市が総合順位の上位3都市となった。大阪市は6年連続で1位を維持し、名古屋市が2位、福岡市が3位に続いた。
調査は東京23区を除く国内136都市を対象に行われた。政令指定都市や都道府県庁所在地、人口17万人以上の都市について、6分野87指標を基に都市の特徴を比較した。
4位から10位には横浜市、京都市、神戸市、札幌市、仙台市、金沢市、広島市が入った。大都市圏だけでなく、地方の拠点都市も上位に並び、それぞれの経済基盤や都市機能が順位に反映された。
名古屋市は研究開発分野で強み発揮
総合2位の名古屋市は「研究・開発」で1位となった。論文投稿数の多さなどが得点を押し上げ、知的活動や研究基盤の充実が強みとして示された。
外国人を受け入れる体制が整っている点も評価された。研究活動に加え、多様な人材を受け入れる環境が都市の総合力を支える要素となった。
名古屋市は大阪市とは異なる分野で優位性を示した。経済規模だけでなく、研究成果や国際的な受け入れ環境が都市評価に組み込まれていることを表す結果である。
札幌市は経済評価改善で順位上昇
札幌市は前年の9位から7位へ順位を上げた。「経済・ビジネス」の評価が改善したことが、総合順位の上昇につながった。
森記念財団理事で明治大学名誉教授の市川宏雄氏は、札幌駅南口地区で開発が本格化していると説明した。今後の整備状況によっては、都市評価がさらに高まる可能性があるとの見方を示した。
今回の順位上昇は、都市開発と経済面の評価が密接に関係することを示した。札幌市の動きは、再開発が都市の競争力に与える影響を確認する事例となった。
東京23区ランキングで都心3区の優位続く
東京23区は国内136都市とは別枠で順位が算出された。1位は港区、2位は千代田区、3位は中央区で、上位3区は3年連続で同じ並びとなった。
都心部に位置する3区が安定して上位を維持したことで、業務、行政、商業などの機能が集中する地域の強さが改めて示された。地方都市の評価とは別に、東京内部でも区ごとの特徴が比較されている。
全国の主要都市を対象とした評価では大阪市が1位を守り、東京23区の部門では港区が首位に立った。都市と行政区を別々に集計することで、地域の規模や行政上の区分に応じた比較が行われている。
都市ごとの特色が順位に反映
今回の評価では、大阪市の経済・交通、名古屋市の研究開発、札幌市の経済面の改善など、都市ごとの異なる強みが明確になった。総合順位だけでなく、分野別の結果から各都市の特徴を読み取れる。
上位都市であっても、すべての項目が高いとは限らない。大阪市は環境分野で135位となり、強い都市機能の裏側に改善すべき課題を抱えていることも示された。
都市ランキングは、各地域の現在地を総合点と分野別評価の双方から示す資料となる。上位を維持する都市、新たに順位を上げる都市、特定分野で強みを持つ都市の違いが、今回の結果に表れた。