悠仁さまが晩さん会に初出席
5月27日夜、皇居・宮殿「豊明殿」で、フィリピンのマルコス大統領夫妻を歓迎する宮中晩さん会が開かれた。主催したのは天皇、皇后両陛下で、秋篠宮ご夫妻や愛子さまなど皇族方が出席した。秋篠宮家の長男悠仁さまは、今回初めて宮中晩さん会に臨んだ。
国賓を迎える宮中行事には、政府関係者や各分野の関係者も参加した。高市早苗首相を含む三権の長のほか、日本とフィリピンの交流に関わってきた文化・経済分野の出席者も招かれた。若い皇族の出席も加わり、両国関係の節目を示す場となった。
日比関係70年の節目を強調
日本とフィリピンは2026年、国交正常化から70周年を迎えた。天皇陛下は晩さん会で、両国の歴史には困難な時期があったとしたうえで、戦後に信頼を育てる努力が続けられてきたと述べた。現在の関係は、長年の交流と協力の上に築かれてきたとの認識を示した。
陛下は、今後も両国の信頼関係が深まることを願う考えを表明した。さらに、科学技術、宇宙、防災などの協力が進展していることにも触れた。未来に向けた交流を続け、平和と繁栄を共に目指す姿勢が示された。
大統領が日本の役割を評価
マルコス大統領は答辞で、日本との長い交流と協力に言及した。日本は開発、安全保障を含む多くの分野で、フィリピンにとって重要なパートナーであり続けていると述べた。両国関係については、インド太平洋地域における活力ある将来志向の連携として位置付けた。
大統領は、日本に暮らすフィリピン人についても触れた。日本社会と経済に有意義な貢献をしていることを誇りに思うと述べ、人的交流の側面を強調した。国家間の協力に加え、人々の往来や生活の中で育まれた関係も示された。
午前の歓迎行事で国歌演奏
晩さん会に先立ち、同日午前には皇居・宮殿で歓迎行事が実施された。両陛下、秋篠宮ご夫妻、高市首相が大統領夫妻を迎えた。東庭では日本とフィリピンの国歌が演奏され、大統領は儀仗隊を巡閲した。
大統領夫妻は、出迎えた閣僚らと一人ずつ握手を交わした。歓迎行事の後には、宮殿「竹の間」で両陛下と大統領夫妻の会見が行われた。天皇陛下は国交正常化70周年の年に大統領を迎えられたことを喜び、大統領は70年間の交流への感謝を示したうえで、両陛下をフィリピンへ招待したいと述べた。
料理と記念品に文化交流を反映
晩さん会の料理には、マダイとカニの押しずしなどの和食前菜が並んだ。羊もも肉の蒸し焼きなども提供され、国賓を迎える場にふさわしい献立となった。宮中晩さん会では長くフランス料理のフルコースが基本だったが、前回のブラジル大統領夫妻を迎えた際から和食も取り入れられている。
記念品の交換も、両国の文化を映す内容だった。両陛下は大統領に「截金飾筥」、大統領夫人に佐賀錦のハンドバッグを贈った。大統領夫妻からは、フィリピンの伝統的なスイーツ「ハロハロ」用のグラス5客とレシピなどが贈られた。ハロハロは、天皇陛下と大統領が以前に会った際に話題となった品であり、今回の訪問でも交流の象徴となった。