2025年度平均5418万円、6年連続の上昇
不動産経済研究所が公表した2025年度の近畿2府4県の新築マンション1戸当たり平均価格は5418万円だった。前年度から7.0%上昇し、値上がりは6年連続となった。水準としては1991年度の5464万円以来の高さとなり、近畿圏の新築マンション価格が長期的に上向いていることが示された。価格上昇には、建築資材の値上がりや人件費を含む工事費の増加が影響した。発売戸数も前年度を上回っており、価格と供給量の両面で前年から変化がみられた。
1991年度以来の高水準、工事費上昇が影響
平均価格が5000万円台前半まで上がった背景には、マンション建設にかかるコストの増加がある。資材費と人件費の上昇が工事費を押し上げ、その負担が販売価格にも反映された。2025年度の5418万円は1991年度の5464万円に近い水準で、30年以上前以来の高価格帯となった。年度全体でみても、近畿2府4県では新築マンションの価格上昇が継続している。6年連続という期間の長さからも、単年度だけの動きではなく、複数年にわたる上昇傾向が数字に表れている。
大阪市と京都市で供給増、神戸市は大幅に減少
2025年度に近畿2府4県で発売された新築マンションは1万7002戸で、前年度から8.2%増えた。地域別では大阪市が5949戸で27.3%増、京都市が2306戸で17.7%増となった。一方、神戸市は1651戸で26.8%減少し、主要都市で供給動向は分かれた。近畿全体では発売戸数が増えているものの、増加はすべての都市に共通する動きではなかった。大阪市と京都市が全体の増加を支える一方、神戸市では反対方向の動きとなり、地域ごとの供給差が目立った。
26年3月は平均4759万円、投資用物件が増加
年度全体の平均価格が上昇する一方、2026年3月の1戸当たり平均価格は4759万円となり、前年同月を13.5%下回った。比較的価格の低い投資用マンションの販売が多かったことが、月次の平均額を引き下げた。年間では上昇基調が続いていても、個別の月では販売される物件の種類や価格帯によって平均価格が下がる場合があることを、この3月の数字が示した。2025年度の平均5418万円と比べても、3月の4759万円は659万円低い水準だった。
月次と年度で異なる動き、近畿市場の価格動向鮮明
その後の7月には、近畿2府4県の1戸当たり平均価格が6096万円となり、前年同月比3.1%上昇した。1平方メートル当たりの単価も118万円と37.3%高くなり、1973年の調査開始以降で単月最高を更新した。7月の発売戸数は1847戸で23.1%増え、大阪市は792戸、神戸市は86戸とそれぞれ約2.5倍となる一方、京都市は114戸で48.9%減少した。年度全体の上昇と月ごとの変動が併存し、価格と供給の双方で地域差が表れている。7月は大阪市のファミリー向け高額物件も平均価格を引き上げ、工事費上昇に加えて販売物件の構成も月次の価格に影響した。