22年半ぶりの首位交代が判明
6月1日の東京株式市場で、ソフトバンクグループの時価総額がトヨタ自動車を上回り、国内企業で首位となった。終値ベースの時価総額は48.7兆円に達し、トヨタの45.8兆円を上回った。日本企業の時価総額首位が入れ替わるのは、2003年12月以来、22年半ぶりである。
時価総額は、株価に発行済み株式数を掛けて算出される。市場が企業をどの程度評価しているかを示す指標として、投資家が重視する数値である。今回の順位変動は、AI関連企業に資金が集まる現在の市場環境を映すものとなった。
SBG株の急伸が首位浮上を後押し
ソフトバンクグループ株は1日、前週末比で14%上昇した。産経新聞によると、終値は1050円高の8541円だった。株価上昇により、同社の時価総額は一気に国内首位の水準へ押し上げられた。
株価を支えた要因の一つが、出資先である米オープンAIをめぐる株式上場計画への期待である。さらに、AI関連事業への積極投資も市場で材料視された。AIや半導体に関連する企業の株価が広く買われる中、ソフトバンクグループにも投資資金が集中した。
フランスAIデータセンター計画を発表
ソフトバンクグループは、フランスでAI向けデータセンター事業を進める計画を明らかにした。投資額は最大で750億ユーロ、日本円で約14兆円に上るとされる。この発表が、同社株の上昇にさらに弾みをつけた。
AIの普及が進む中、膨大な演算処理やデータ管理を支える設備への需要が拡大している。データセンターはAI事業を展開するうえで不可欠なインフラであり、今回の計画は同社の成長方針を示す材料とされた。市場では、AI分野への投資を中心とした事業戦略が株価の評価につながった。
トヨタは長年守った首位から後退
トヨタ自動車は、2003年12月にNTTドコモを上回って以来、国内企業の時価総額首位を長期間維持してきた。海外を含む幅広い地域での自動車販売を支えに、日本の製造業を代表する企業として市場から高い評価を受けていた。
1日の取引では、トヨタ株は下落した。産経新聞によると、終値は136円50銭安の2905円50銭で、時価総額は46兆円弱だった。ソフトバンクグループの急伸とトヨタの下落が重なり、首位交代が明確になった。
AI関連株主導の相場展開が鮮明
1日の日経平均株価は、前週末比604円83銭高の6万6934円33銭で取引を終えた。2営業日連続で最高値を更新し、取引時間中には6万7231円28銭まで上昇した。前週末の米国株高を受け、半導体関連株を中心に買いが広がった。
ソフトバンクグループは、1銘柄で日経平均を844円押し上げた。AI関連事業への期待が、個別企業の評価だけでなく株価指数にも大きく影響した。日本市場では、製造業中心の評価軸に加え、AIや半導体を軸とする企業価値への注目が強まっている。