連休明け市場で買い注文が集中
7日の東京株式市場で、日経平均株価は大きく上昇した。終値は前営業日比3320円72銭高の6万2833円84銭となり、続伸して取引を終えた。取引時間中には初めて6万3000円を超える場面もあり、市場では過去最大の上昇幅となった。
背景には、日本の連休中に米国株式市場でハイテク株が上昇した流れがある。米ナスダック総合指数は連休中に**3.8%上昇し、半導体関連株で構成されるフィラデルフィア半導体株指数も9%**高となった。東京市場では、この上昇に遅れて追随する買いが一気に広がった。
AIと半導体銘柄が指数を押し上げ
今回の株高を主導したのは、AI・半導体関連銘柄だった。ソフトバンクグループ、アドバンテスト、東京エレクトロンの3銘柄は、日経平均を約1700円押し上げた。指数寄与度の高い銘柄に資金が集中し、日経平均全体の上昇を強めた。
半導体メモリー大手のキオクシアホールディングスは、制限値幅の上限となるストップ高で取引を終えた。終値は前営業日比7000円高の4万3410円で、上昇率は19%に達した。年初からは約3.8倍の水準となり、半導体関連株への資金流入の強さを示した。
中東情勢の懸念後退も支援材料
市場心理を支えた要因には、中東情勢をめぐる警戒感の後退もある。米国とイランの紛争が終結に向かうとの見方が広がり、投資家のリスク回避姿勢が和らいだ。イランが米国の新提案を検討していると伝わったことも、買い安心感につながった。
原油相場がやや安定したことも、投資家心理の改善につながった。米標準油種WTI先物は、1日の取引終了時点で1バレル当たり106ドル前後だったが、足元では96ドル程度まで落ち着いた。エネルギー価格の一段高に対する警戒が後退し、買いは多くの業種に広がった。
半導体需要拡大が世界株高に波及
AI需要の拡大は、日本市場だけでなく、世界の株式市場にも影響を与えている。米国を起点に半導体関連株が買われ、韓国ではSKハイニックス、台湾では鴻海精密工業などにも資金が向かった。東京市場もこの国際的な流れを引き継いだ形となった。
日経平均とTOPIXの比率を示すNT倍率は、一時16.38倍と過去最大を記録した。指数寄与度の高い半導体・AI関連銘柄に買いが集中したことで、日経平均の上昇がTOPIXを上回る展開となった。東証プライム市場では1190銘柄が値上がりし、全体の**75%**を占めた。
過熱感と交渉不透明さが焦点
一方で、相場の急上昇には警戒感も残っている。米・イラン交渉が実際に合意へ進んだ場合、材料出尽くしとして利益確定売りが出る可能性が意識されている。停戦が実現しても、ホルムズ海峡の封鎖状態がいつ正常化するかは見通しにくい。
TOPIXは3%高の3840.49ポイントで取引を終え、東証プライム市場指数も3.01%高となった。プライム市場の売買代金は10兆8448億3000万円に達した。AI・半導体関連への資金流入は強いが、中東情勢と原油価格の動向が今後の相場を左右する重要な材料となる。