円は上昇するも値動きは限定的
週明けとなる7月27日の東京外国為替市場で、円相場はドルに対して小幅に上昇した。午後3時時点のドルは1ドル=163円57~61銭で、前週末のニューヨーク市場終盤の163円84~86銭からドル安円高となった。午後5時には163円52~53銭となり、7月24日と比べて24銭円高となった。
朝方にはドル売りがやや強まり、一時163円46銭まで値下がりした。しかし、その後は売買の方向が定まらず、163円台半ばでの取引が続いた。日米両国の金融政策に関する重要日程を前に、市場参加者が大きな持ち高を築くことを避けたためだ。
日米の政策判断を前に売買手控え
市場では、日本銀行と米連邦準備理事会による政策判断を確認したいとの姿勢が広がった。金融政策の変更や将来の方針は、日米の金利差を通じてドル円相場に影響する。会合の結果を見極めるまでは、積極的なドル買いや円買いを控える参加者が多かった。
米連邦公開市場委員会の結果は、日本時間の30日早朝に明らかになる。市場の一部では、政策を変更しない一方で、物価上昇への警戒姿勢を示す内容になるとの見方が出ている。ただし、金融政策の先行きを十分に相場へ反映できていないため、発表後に値動きが拡大するリスクも意識されている。
米金融政策への反応拡大を警戒
米連邦準備理事会のウォーシュ議長が、事前に政策の方向性を明確に示していないことも不透明感を高めている。市場では、決定内容だけでなく、会合後の説明や発言への反応が従来より大きくなるとの指摘がある。政策の手掛かりとなる表現が示されれば、ドルの売買が短時間で膨らむ可能性がある。
年内の利上げ回数を巡る予想が変化しても、利上げ方向そのものは維持されるとの見方も出ている。この見方に基づけば、日米の金利差を意識したドル買い円売りが再び進む余地がある。市場は政策金利だけでなく、その後の金融政策運営に関する説明を慎重に確認する構えだ。
急速な円安で介入警戒も浮上
ドル円相場は160円を上回った後、短期間で円安が進行した。特に162円台から164円近くまで上昇する速度が速く、市場では相場変動の大きさが意識されている。日米の会合を経て1ドル=165円まで円安が進んだ場合、政府・日銀による為替介入への警戒が強まるとの見方が示された。
政府・日銀が為替介入を判断する際には、為替レートだけでなく、相場変動の速さや偏った値動きも考慮される。円安が短期間で進行した場合、介入を意識した投資家がドル買いを手控える展開も想定される。政策会合後は、金融政策を巡る思惑と介入警戒により、値動きが大きくなる可能性がある。
日銀見通しと国内政策も焦点
国内では、日銀が金融政策決定会合で示す経済・物価の見通しが注目されている。物価上昇や景気に対する評価は、今後の政策変更を判断する手掛かりとなる。日銀の説明が市場の予想と異なれば、円相場が大きく反応することもある。
消費税減税を巡る議論も、国内経済や財政への影響を判断する材料として関心を集めている。27日は中東情勢の緊張緩和と原油価格の下落が円を支えたが、値動きは小幅にとどまった。今後は日米中銀の決定内容と発信、国内政策を巡る議論が相場の方向を決める主要な要素となる。