日経平均が高値水準を維持
5月14日午前の東京株式市場では、日経平均株価が前日に続いて上昇した。取引時間中には上げ幅が500円を超え、これまでの取引時間中の最高値を上回る場面があった。午前の終値にあたる前引けは6万3448円87銭となり、前日より176円76銭高い水準で取引を終えた。
午前9時15分時点では、日経平均は前日終値比343円62銭高の6万3615円73銭だった。序盤から買いが入り、平均株価への寄与度が大きい銘柄が指数を押し上げた。高値圏での取引となり、東京市場では上昇基調と警戒感が同時に表れた。
米国市場の上昇が買い材料
前日の米国株式市場では、ハイテク株を中心とする指数が終値ベースで最高値を更新した。ナスダック総合株価指数に加え、半導体株で構成される指数も上昇し、AI関連投資への関心が引き続き意識された。こうした米国市場の流れが、14日の東京市場にも引き継がれた。
米半導体大手のエヌビディアやマイクロン・テクノロジーなど、AI投資拡大の恩恵を受ける銘柄が上昇したことも背景となった。日本市場では、半導体製造装置や電子部品関連の銘柄に買いが波及した。海外市場の動きが国内株の物色対象を広げる要因となった。
大型ハイテク株が相場を支える
東京市場では、アドバンテストや東京エレクトロン、キオクシアなど半導体関連株が上昇した。これらの銘柄は日経平均への影響が大きく、指数全体の上昇に寄与した。AI関連需要への期待が残る中、関連銘柄への買いは午前の相場を主導した。
電子部品関連では、TDK、村田製作所、ロームも値上がりした。ハイテク関連株に資金が集まる一方で、すべての大型株が上昇したわけではない。ソフトバンクグループ、ファーストリテイリング、ソニーグループ、三井不動産は下落し、銘柄ごとの明暗が分かれた。
個別材料が株価上昇を後押し
13日に発表された決算や企業発表も、14日午前の株価形成に影響した。スクリンは2027年3月期の連結純利益が前期比で20%増となる見通しを示し、株価は一時大きく上昇した。業績見通しが評価され、上場来高値を更新する場面があった。
ファナックは、米グーグルとの協業発表を受けて買われた。対象分野は、ロボットなどを自律的に制御する「フィジカルAI」である。AIを巡る企業連携が市場の注目を集め、同社株の上昇が日経平均の支援材料となった。
高値警戒と選別色が強まる
日経平均は上昇したが、市場全体では値下がり銘柄が値上がり銘柄を上回った。東証プライム市場では、前引け時点で値上がりが567銘柄、値下がりが957銘柄、横ばいが40銘柄だった。売買代金は概算で6兆725億円、売買高は13億9282万株となった。
TOPIXは反落し、前引けは3902.61だった。日経平均の上昇は一部の主力ハイテク株に支えられた面があり、市場全体には利益確定売りも出た。14日から始まった米中首脳会談を見極める姿勢もあり、東京市場では高値更新の勢いと慎重な売買が併存した。