緊張下で示された停戦維持の公式認識
米国のヘグセス国防長官は5月5日、ワシントン近郊で開いた記者会見で、イランとの停戦は継続しているとの立場を示した。米国とイランは、原油輸送の重要ルートであるホルムズ海峡を巡って緊張を高めているが、米側は停戦が失効したとの判断を示していない。ヘグセス氏は停戦について「終わっていない」と述べ、米国が防衛措置を取りながらも、停戦の枠組みは維持されているとの認識を明らかにした。
ホルムズ海峡で航路確保を主張
ヘグセス氏は、米国がホルムズ海峡で船舶通過を支援し、航路の安全確保に成功したと説明した。同氏は、数百隻の商船が同海峡の通過を待っていると述べ、イランが海峡を支配しているとの主張に反論した。米国は、イラン側が船舶に攻撃を加えた場合、強力な軍事対応を受けることになると警告し、航行支援は一時的な措置だと位置付けた。
商船攻撃と拿捕の状況を説明
会見に同席したケイン統合参謀本部議長は、4月7日に停戦が発表されて以降、イランが商船に対して9回攻撃を行ったと説明した。さらに、コンテナ船2隻が拿捕されたほか、米軍に対する攻撃も10回以上あったと明らかにした。こうした行動は米側にとって重大な妨害行為とされるが、ケイン氏は現時点で大規模な戦闘作戦を再開する基準には達していないと述べた。
足止め船舶と乗員の規模が判明
ケイン氏は、ペルシャ湾内で1550隻以上の船舶が足止めされ、乗員は計約2万2500人に上ると説明した。米軍はイランによる妨害を撃退しているとし、今後数日間でさらに多くの船舶がホルムズ海峡を通過するとの見通しを示した。ヘグセス氏は、爆発と火災が発生した韓国企業運航の貨物船とも連絡を取っていると述べ、関係国との調整を進めていることを示した。
米国は同盟国にも行動を要請
ヘグセス氏は、海峡の安全確保に向けて韓国に加え、日本、オーストラリア、欧州にも行動を求めた。ホルムズ海峡は原油輸送の要衝であり、船舶の停滞は国際物流やエネルギー供給に影響を及ぼす重要な問題となっている。米国は停戦維持を掲げつつ、航行支援と防衛措置を継続する姿勢を示しており、今後の判断はトランプ大統領が最終的に行うと説明した。