トルコがサウジへの防衛協力を具体化
イエメンの親イラン武装組織フーシ派から攻撃を受けているサウジアラビアに対し、トルコが軍事・技術面での支援を進める。軍事備品や情報共有、兵器システムなどを通じてサウジの防衛能力を支える方針だ。
さらに、無人機の操縦者を派遣することを含め、兵たんや戦略計画の分野でも協力することが決まった。支援は複数の分野に及び、サウジへの攻撃が続く状況への対応を強める。
背景には、サウジ、トルコ、パキスタンによる安全保障協力の拡大がある。
無人機運用や兵たん分野も支援対象に
トルコ側が想定している支援には、軍事備品、情報の共有、兵器システムが含まれる。これに加え、無人機を運用する操縦者の派遣や兵たん支援、戦略面での計画策定にも協力する。
フーシ派はサウジ国内の経済インフラや民間施設への攻撃を続けており、3か国はこうした攻撃への共同対応を進めている。5日にリヤドで開かれた緊急会合では、サウジへの迅速な軍事支援を実施する方針が確認された。
3か国による防衛協力は、具体的な支援内容を伴う段階へ移行している。
3か国協定を受け集団防衛態勢へ移行
サウジ、トルコ、パキスタンは8月、「メッカ共同防衛協定」に署名した。この枠組みでは、3か国のいずれかが武力攻撃を受けた場合、それを全加盟国に対する攻撃とみなし、共同で対応することになっている。
10月5日には3か国の関係者がリヤドで緊急会合を開き、協定に基づく集団防衛態勢へ直ちに移ることで合意した。フーシ派による一連の攻撃を受け、安全保障上の連携を実際の支援につなげた形だ。
共同声明でも、サウジの経済施設や民間施設を狙った継続的な攻撃を強く非難した。
批准前は既存の2国間協力を活用へ
一方、トルコではメッカ共同防衛協定について国会による批准手続きが完了していない。そのため、当面のサウジ支援は既存の2国間協力に基づいて進められる。
トルコとサウジは2010年に軍事訓練に関連する協定を締結している。この枠組みを活用することで、共同防衛協定の批准を待つ間も一定の支援を実施できる。
国会で批准された後には、トルコが支援内容をさらに拡大する見通しとなっている。
サウジ支援拡大で軍事関与が新段階へ
サウジはイエメンでフーシ派と対立する暫定政権を支援しており、フーシ派による攻撃への対応が安全保障上の課題となっている。今回の集団防衛態勢への移行により、トルコとパキスタンによるサウジ支援が明確な形で進められることになった。
特にトルコは、装備だけでなく情報共有や無人機運用、兵たん、戦略計画まで支援対象としており、防衛協力は幅広い分野に及ぶ。協定の国会批准後には、さらに支援を広げる方向となっている。
3か国による軍事的な関与が本格化することで、フーシ派との戦闘がさらに激しくなることへの懸念も生じている。