全米50州の予備選終了で11月本選へ移行進む
11月の米中間選挙に向け、共和、民主両党の候補を選ぶ予備選が全米50州で終了した。予備選は3月に南部テキサス州などで始まり、9月15日の東部デラウェア州で全日程を終えた。上下両院の多数派を巡る本選に進む候補が出そろい、両党の争いは次の段階に入った。
トランプ大統領は今週、国連総会で演説するほか、日本や中国との首脳会談を予定している。外交上の重要日程が続く中、国内では11月の中間選挙を巡る動きも続いている。
生活費高騰を軸に民主党が政権批判を強める動き
本選で最大の争点とされているのが生活費の高騰だ。民主党は、対イラン軍事作戦や関税政策を取り上げ、物価上昇への不満をトランプ政権への批判につなげる戦略を描いている。
FRBが約3年ぶりに利上げしたことについても、民主党上院トップのシューマー院内総務は「政権の失政の結果だ」と述べた。民主党は生活費を巡る問題を前面に出し、対イラン軍事作戦や関税政策と合わせて政権を批判する構えを示している。
民主党予備選で左派候補が各地で存在感を強める
民主党の予備選では、党指導部が支える主流派候補に左派候補が挑む選挙が目立った。ミシガン州の上院選では、富裕層への増税などを掲げた左派候補が勝利した。ニューヨーク州やコロラド州でも、民主社会主義を掲げる候補が現職を破った。
複数の州で左派候補が勝利したことで、民主党では党内融和が課題となっている。本選では共和党との議席争いに臨む一方、主流派と左派という異なる立場を抱える党内をどのようにまとめるかも問われる状況となっている。
共和党ではトランプ氏の党内影響力が鮮明になる
共和党では、トランプ氏が支持した候補が予備選で相次いで勝利した。トランプ氏は各地で応援に入り、米メディアによると、支持候補の勝率は9割を超えた。9月18日には、各候補への支持を呼び掛ける動画を次々と投稿した。
一方、一部候補は政権との距離を置く姿勢も示している。フロリダ州のサラザール下院議員は不法移民対策を「行き過ぎだ」と批判した。さらにワシントン・ポスト紙によると、9月の共和党候補によるSNS投稿でトランプ氏に触れた割合は9%にとどまった。大統領の党内での強い影響と、本選を意識した候補の動きが同時にみられる。
接戦区への資金投入で上下両院の多数派争い激化
選挙分析機関クック・ポリティカル・リポートは、下院435議席のうち21選挙区、上院100議席のうち7選挙区を接戦と位置付けている。上院では、共和党が優位とされてきたテキサスなどでも激しい争いとなっている。
両党はこうした選挙区に資金を投入し、本選に向けて攻勢を一段と強める構えだ。共和党ではトランプ氏が支持した候補の勝利が相次ぎ、民主党では左派候補が台頭した。生活費の高騰が最大の争点となる中、上下両院の多数派を懸けた争いが11月の投票に向けて激しさを増している。