維新から中司氏入閣で連立体制が新段階
9月17日に発足した第2次高市改造内閣では、日本維新の会の中司宏・前幹事長が規制改革相として初入閣した。昨年10月に自民党と維新が連立を組んで以降、維新所属議員が高市内閣の閣僚となるのは初めてで、これまでの与党間協力から閣内での協力へと範囲が広がった。
中司氏は衆議院大阪11区選出で、産経新聞記者、大阪府議、枚方市長などを経て2021年に衆議院議員に初当選した。維新では幹事長として国会運営や重要政策をめぐる与党間の調整を担ってきた。高市首相は今回の入閣について、自民、維新の連立政権が新たな段階に進む象徴だとの認識を示した。
主要ポストを残しながら10人を新起用
内閣の中核では、木原稔官房長官、片山さつき財務相、茂木敏充外相、小泉進次郎防衛相などが続投した。赤澤亮正経済産業相、上野賢一郎厚生労働相、城内実成長戦略相、小野田紀美経済安全保障相も引き続き担当する。高市首相は、継続性が重要な職務について現職を留任させたと説明している。
一方、新たに10人を起用し、このうち7人が初入閣した。総務相に藤井比早之氏、文部科学相に関芳弘氏、農相に簗和生氏、国土交通相に井林辰憲氏、環境相に笹川博義氏、デジタル相に古川俊治氏が就いた。再入閣では山下貴司法相、細野豪志復興相、葉梨康弘国家公安委員長が政府に戻った。
AIと防災を軸に閣僚の担当分野を集約
今回の改造では、人事だけでなく各閣僚が担う政策分野も組み替えられた。AI政策では、これまで経済安全保障担当相が受け持っていたAIの開発や利活用と、デジタル相が担当していた政府内のAI利用拡大を一本化した。新たにデジタル相となった古川氏が、これらの政策をまとめて担当する。
防災分野でも担当を集約した。復興相が担ってきた「防災庁」の設置準備と、防災担当相が受け持ってきた災害対応や事前防災を細野復興相に一本化した。また、これまで子ども政策担当相が兼務していた地方創生については、藤井総務相が担当することとなった。
消費税関連法案に向け新たな担当を設置
財政政策では、新たに「消費税・支援金法案担当」が設けられ、片山財務相が兼務する。秋の臨時国会では食料品の消費税減税などに必要な法案の審議が見込まれており、片山氏が財務行政とあわせて対応する。高市首相は記者会見で「責任ある積極財政」の実行を急ぐ必要があると述べた。
片山氏は高市内閣で財務相を務めており、今回の改造でも続投した。城内成長戦略相や赤澤経産相も留任しており、経済政策に関係する主要ポストは維持された。首相は新任閣僚について「実行力重視」で選んだと説明し、政策を進めるための人員配置であるとの考えを示した。
初閣議で政権運営を支える体制も決定
新内閣の初閣議では、首相が職務を行えない場合に備えた臨時代理の順位も決定した。第1順位は木原官房長官で、続いて茂木外相、細野復興相、赤澤経産相、片山財務相の順となった。閣僚応接室では、高市首相の左隣に茂木外相、右隣に細野復興相が座る席次となった。
今回の改造では、主要政策を担う閣僚の多くを残す一方、新任者の登用、自民・維新による閣内協力、AIや防災を中心とした担当整理が同時に行われた。高市首相は新たな内閣について「決断と挑戦、そして実行の内閣」と表現している。新体制は改造当日の初閣議を経て、各閣僚がそれぞれの担当政策に着手する構成となった。